BLOG

10月22日に配信「いちいちカウンター#2」への感想が出演者、視聴者の皆様から多くの声が届きました。


出演者の皆様からの感想

【千葉由美】NPOはっぴーあいらんど☆ネットワーク・TEAMママベク

山梨に自主避難されている母子の気持ちを思うと本当に胸が痛みますが、 この報道を受けて私のところには周りのママたちからも「酷いね」「ショックでした」という声が寄せられていました。 この件については、山梨県立大学の出願要件のおかしさを指摘をされても頑なに拒否をし続けた理事長の姿勢、 人権意識の低さに問題があり、それが事態を大きくした経緯がありますが、自主避難者に対する社会の無理解が明るみになったとも感じました。 「原発事故自主避難者が出願拒否をされた」という報道がされると、ヤフーニュースのコメントやツイッターには 「出願要件を確認しなかったのが悪い」「住民票を移せばいい」などのコメントが書き込まれていました。 こうしたコメントを書き込む側に問題があるとも思う一方で、原発事故の実態が伝わっていないこと、 その「分からなさ」こそが差別や偏見を助長させていく原因なのではないかという懸念を抱きました。 2011年から時が経った今、原発事故はなぜ起こったのか、なぜ自主避難をしなければならなかったのかなど、 そもそもの原因となる部分や被害の実態はなかなか伝わらず、分からないままになっているのだと思いますが、 原子力緊急事態宣言が発令中だと意識しづらくなっているのも、それは国にとって「不都合な真実」だからなのだと思います。 原発は国の政策であり、原発事故は国が加害側の公害問題です。 未曽有の事故を起こしても尚再稼働を推し進めているのですから、国は反省する気も正す気もないのでしょう。 補償賠償をどんどん打ち切って安心安全PRに巨額を投じてキャンペーンを行っているのも、事故の事態隠しに必死だからで コメントに表された差別や偏見など、市民同士が分断して事故の実態がぼやけていってしまうことは加害側にとっては「作戦成功!」なのです。 自分がまだ知らないだけで、この社会にはたくさんの問題があり、自分の無知が誰かの権利を奪うこともあるかもしれません。 分からなさに対しては学ぶ姿勢を持ち続け、おかしなことに「おかしい」と反応し、なにがおかしいのかと考えることをやめず、声をあげ 少しずつでも社会を成長させていけたらいいなと思います。 最後になりますが、声をあげてくださった当事者の方、サポートをされた早尾さんらに対し、心からの労いと共に感謝を申し上げます。

【森松明希子】東日本大震災避難者の会 Thanks & Dream主宰

いちいちカウンターに参加させていただきましてありがとうございました。 福島から大阪に、現在学齢期の子ども(中2と小5)を連れて母子避難中です。 避難者の子ども世代はこれからも避難先で受験・進学を控えていますので、この問題は、本当に避難者全体にとっても切実です。 原発事故による国内避難をしている人たちが何も特別扱いせよと言っているのではなく、 いつでも、誰にでも起こりうることで、平等に扱ってほしいと声を上げられたこと、 まさに国連の「国内避難に関する指導原則」や日本も批准している「子どもの権利条約」に則った訴えと思います。 今後、原子力災害だけでなく、様々な災害による国内避難によって、 誰の子どもも不利益を受けないように、これからも「子どもにとっての最善」が尽くされますように、 引き続き、ご一緒に声を上げていきたいと思いました。 最後になりましたが、声を上げてくださった高校生の方、詳細を発信し続けてくださった早尾さん、 そしていちいちカウンターでこの問題をテーマに広く多くの人に伝えてくださったはっぴーあいらんど☆ネットワークさんに 心から敬意と感謝を申し上げます。ありがとうございました。 すべての子どもたちが平等に教育を受ける権利が守られますように・・・

【長谷川美和子】新潟県にて保養活動などサポート活動

この問題ををうっすらとしか知らないまま、参加させて頂きました。早尾さんがお話してくださった詳細を聴き終わると、まるで映画を見終えたような感覚でした。 憤りが強かったのですが、当事者親子の勇気と、支援された皆さんの寄り添いと行動で、変化が起きたことは希望でした。 声を上げることがはばかれる世の中で、やはりおかしいと感じることに敏感に生きていかなきゃと思いました。 学びの多い時間でした。 皆さんありがとうございました。

【いぐちゃん】NPOはっぴーあいらんど☆ネットワーク

今回の件をとことん追求し掘り下げてゆくと見えてくるもの。それはひとつには絞れないが、敢えてひとつ挙げるとするならば、それは「どれだけ寄り添うことができるか」。 今回の件に限らず、まるで法的な断罪と思えることがまかり通る世界や価値観で何かを決めるのはおかしい。 そう声をあげることが重要だと、心から思います。 今回の件は子どもの学びという分野に於いてでしたが、あらゆる場面で当事者に寄り添う、多方面からの視点をもって寄り添うことができる社会になることを望みます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

原発事故による自主避難者の山梨県立山梨大学出願拒否問題は多くの方が当事者になりうる問題として考えたのではと思います。理不尽だと思いながらも多くは問題視せず受け入れてしまう構図が世の中に多く存在し権利を主張する事へ繋がらない。今回の件は当事者である高校生に対してのサポートと社会的な問題である出願拒否問題は分けて考えなければならず、その中で最善の方法を検討し考え主張していく事でした。当事者の意思を確認しながら進める事は条件であり、大変な労力であったと思います。間違えれば大人たちの自己主張と捉えられてしまう危うさもありました。問題に直面したとき相談できる環境にある事が救いであったとも言えます。今回の件を受けて次へ繋げるために何をしたらよいのか共に考えていければと思います。

【いちいちカウンター】
考えつづけること、問いつづけること、おかしいと言いつづけること、 面倒でもやめずにいきましょう。 私たちの社会を私たちが投げ出さないために。 権利と尊厳を踏みにじる波状攻撃に、その都度向き合うことは疲れますが、 「言ったもん勝ち」にさせないよう、おかしい、間違っている、といちいち表現して残していくことが大事だと感じています。 そういう作業を、この【いちいちカウンター】というコーナーでしていきたいと思います。 気取らず、ゆるい、少人数のおしゃべりです。

前の記事: